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塾の開業資金シミュレーター|総額・自己資金・借入で補う額を試算する

初期費用の内訳と運転資金を入れると、開業資金の総額と、自己資金の目安、そして自己資金を2〜3割用意した場合に借入等で補う額が出ます。単位は万円です。

設備費だけを積んで「開業資金」とする試算をよく見かけますが、それでは足りません。生徒が集まりきるまで固定費を払い続ける運転資金を含めて初めて、実際に必要な額になります。塾は募集期が偏るため、ここを軽く見ると開校直後に資金が尽きます。

開業資金を試算する

初期費用の内訳と運転資金を入れると、開業資金の総額・自己資金の目安・必要な借入の目安を試算します(単位は万円)。プリセットは当社が置いたモデルケースで、業界平均や公式統計ではありません。立地・坪数・教室規模で大きく変わります。

初期費用(運転資金を除く)
運転資金(月固定費×月数)
開業資金 総額
自己資金の目安(2〜3割)
自己資金2〜3割の場合に補う額

試算は入力値に基づく目安で、必要額や融資の可否を保証するものではありません。自己資金「2〜3割」は創業融資の審査で有利になりやすい目安で、日本政策金融公庫「2025年度新規開業実態調査」(全業種)では、自己資金は資金調達額の22.9%でした。運転資金は生徒が集まりきるまでの体力で、塾は新年度・季節講習に募集が偏るため、開校時期によっては黒字化まで想定より長くかかります。プリセットは当社が置いたモデルケースであり、業界平均や公式統計ではありません。立地・坪数・教室規模・居抜きの有無で大きく変動します(フランチャイズに加盟する場合は加盟金・研修費・保証金が上乗せされ、本部やブランドによって差が大きくなります)。消費税・予備費・借入の返済と利息・FCロイヤリティ・教材の仕入・リース料・講師の人件費や採用費・消防や用途変更・防音設備・保険・原状回復費などは別途発生する場合があり、本ツールには含みません。敷金・保証金は返還される場合がありますが、開業時の資金流出として計上しています。開業費用の内訳と資金の考え方は開業ガイドの費用の章、運転資金の見方は同ページの運転資金の章で扱っています。

1. 総額を一番動かすのは、運転資金の月数

入力欄をひととおり動かすと分かりますが、総額に最も効くのは内装費でも加盟金でもなく、運転資金を何か月分みるかです。月の固定費が100万円なら、6か月と12か月で600万円の差が出ます。

では何か月分が妥当か。塾の場合、これは経営者の慎重さではなく開校時期で決まります。入塾は新年度と季節講習の前に集中するため、募集期の直前に開校できれば在籍は早く積み上がり、募集期を外すと次の機会まで待つことになります。

開校月から、次の募集期までの月数を数えてください

運転資金の月数は「なんとなく半年」ではなく、開校月から在籍が損益分岐に届くと見込める月までの実数で置きます。開校時期の逆算は開業ガイドの第9章で扱っています。損益分岐に必要な生徒数は収支シミュレーターで出せます。

2. 自己資金「2〜3割」の根拠

創業融資の文脈でよく言われる「自己資金は2〜3割」という目安には、実測の裏づけがあります。日本政策金融公庫 総合研究所「2025年度新規開業実態調査」(2025年12月公表)の数字は次のとおりです。

項目 金額 調達額に占める割合
資金調達額(平均) 12,190,000円
金融機関等からの借り入れ 8,270,000円 67.9%
自己資金 2,790,000円 22.9%

自己資金の割合は22.9%で、通説の「2〜3割」とおおむね一致します。あわせて同調査では、開業費用の平均は9,750,000円、中央値は6,000,000円でした。平均と中央値が離れているのは、少数の大型開業が平均を引き上げているためです。分布では「250万円未満」が20.1%、「250万〜500万円未満」が21.7%を占めます。

ただし、この数字は全業種のものです

全業種であり、学習塾に限定した値ではありません。調査対象は開業後1年以内の融資先8,517社(不動産賃貸業を除く)で、回収数は2,165社(回収率25.4%)です。学習塾に限定した値ではないため、自分の業態の水準として読み替えないでください。使えるのは「自己資金の割合の目安」と「開業費用は平均より中央値のほうが実感に近い」という2点です。

出典: 日本政策金融公庫 総合研究所「2025年度新規開業実態調査」(2025年12月公表)。当社が公表PDFを直接取得して確認しました(2026年7月31日)。

3. 試算のあとに確かめること

  1. その物件で塾を開けるか。建築基準法上の用途地域と消防法上の取り扱いは、契約前に自治体と消防署で確認します。ここを飛ばすと使えない物件を借りることになります。
  2. 借入の返済が、毎月の収支に乗るか。シミュレーターが出すのは必要額であって、返済負担ではありません。返済額を月の固定費に足したうえで、収支シミュレーターを回し直してください。
  3. フランチャイズに加盟する場合、加盟金と保証金の返還条件。加盟の損得そのものの計算はフランチャイズのページで扱っています。

物件の法令確認と手続きの順序は開業ガイドにまとめています。

よくあるご質問

塾の開業資金はいくら必要ですか。

規模と物件の条件で大きく変わるため、一律の答えはありません。自宅の一室で始める場合とテナントを借りる場合では桁が変わります。本ページのシミュレーターは、物件取得費・内装・什器・教材・広告・その他を積み上げ、そこに運転資金を足して総額を出す設計です。参考として、全業種の平均値は下の第2章で示しています。

自己資金はいくら用意すればよいですか。

日本政策金融公庫の2025年度新規開業実態調査では、開業時の資金調達額の平均は12,190,000円で、そのうち自己資金が平均2,790,000円、割合にして22.9%でした。「2〜3割」という目安はこの実測とおおむね一致します。ただし全業種の値であり、学習塾に限定した数字ではありません。

運転資金は何か月分みておくべきですか。

塾は新年度と季節講習の前に入塾が集中するため、開校時期によって黒字化までの期間が変わります。募集期を外して開校すると、次の募集期まで在籍が積み上がりません。シミュレーターの初期値は6か月ですが、開校月から次の募集期までの月数を数えて設定し直してください。

敷金や保証金は戻ってくるのに、なぜ資金に含めるのですか。

返還される場合でも、開業時にはいったん支払う必要があるためです。手元から出ていく現金として計上しないと、開業直後の資金繰りを見誤ります。返還されるかどうかと、いつ必要になるかは別の問題として扱ってください。

シミュレーターに含まれていない費用はありますか。

消費税、予備費、借入の返済と利息、フランチャイズのロイヤリティ、教材の仕入、リース料、講師の人件費と採用費、消防や用途変更に関する費用、防音設備、保険、原状回復費などは含んでいません。物件と業態によって発生の有無が変わるため、該当するものは「その他」の欄に加算してください。